『人の恋愛行動を分析された名著』
書名『愛はなぜ終わるのか』と、オビの「人間は4年で離婚する!?」は衝撃的だった。
当時、この本があるところで、いきなり、文字が目に飛び込んできたことを記憶している。
男性と女性が出会い、恋愛、結婚する過程が、心理学的にも行動学的にも分析されている。
p16 ロマンスの始まる器官はたぶん心臓でも性器でも脳でもなく、目なのだろう。ひとの視線がほほえみを引きおこすことはよくある。
p103 「結婚にしがみついて、残る生涯を不幸に過ごしてはいけない」とカナダのミクマク族はいう。
p106 四年目の浮気 世界62の国の離婚のピーク
[p107のグラフは、4年目がきわだっている。]
「愛すること」ばかりに目を向けてしまうけど、「別れること」もあるのが人間社会だ。
ある新聞で、「結婚するより、離婚は3倍のエネルギーが必要です。」との記事を読んだような記憶がある。
この本を読むことで、「結婚・不倫・離婚の自然史」を学ぶことができる。
今、ヨーロッパの先進諸国では、結婚という制度が揺らいでいる。
それにともなって、社会保障制度の整備も進んでいるようだ。
榊原英資(さかきばらえいすけ)著『幼児化する日本社会』(東洋経済新報社2007年)の第2章・家族の変質・変わる結婚のかたち(p54)も参考になります。
4年で離婚、これは心理学的にも、「あきる」のかも知れませんね。
日本の自動車のモデルチェンジが、4年に一度ぐらいにされるのも、「あきる」ことへの対応のようです。
夫婦には、あきない工夫と努力の積み重ねが必要のようです。